写真で綴る野良猫達の物語


by nekogatari

誰も知らない… (H2)

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三人で写真展をすると決めたとき、コンセプトが欲しいと思った。

縛りを緩くして、各自バラバラで写真を選ぶ。
そういうやり方でうまくいくこともあるかもしれない。
しかし多人数で行う作業は、往々にして焦点がボケて互いのよさを消しあうことになる。
皆が足並みをそろえる必要は無い。
さりげなく方向性を決めてくるようなそんなコンセプトが一つあればよい。
緩やかであってもなにがしかの基準があれば、その基準に引っ張られた写真を選ぶことができる。
場合によっては、写真展のタイトルにしても良い。
そうすれば、訪れた方がたにも自分達の伝えたいことをあらかじめ判ってもらえる。

では、どういうコンセプトがいいのだろうか。

自分が撮った写真を眺めていて、ときに猫たちのそれまで知らなかった表情を見つけることがある。
写真を撮るまで知らなかった猫たちの姿。
そういえば、他のメンバーの写真を見ても、驚かされることがよくある。
こんなに東京の猫たちを撮っていても、まだ自分の知らない猫たちの姿がある。
そうか、おそらく私の写真も他のメンバーはそう思うことがあるのかもしれない。

ふと、「誰も知らない」というフレーズが頭をよぎる。
オフィス街のビルの隙間や幹線道路の植え込みの中。
猫の存在に気づく人はまれで、たとえ気づいていても彼らが日々どのように生き、暮らしているかまでは考えが及ばない。
皆が知らない時間、人々の目に止まらないような場所に居る猫。
写真だから表現できる猫たちの姿。

「誰も知らない」

うん、悪くないフレーズだ。

続く。。。
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by nekogatari | 2009-04-20 18:53 | H2